総力特集 RIZIN15(2)

何を言いたいかと言うと、極真空手の技の破壊力はウェイトをも凌駕すると言うことである。大山倍達館長は格闘技において体が大きいと言うことの圧倒的優位性を認めながらも、極真空手においては20kgから30kgの体重さは問題にならないと言ってのけた。そして大山倍達館長のこの言葉を実証してみせたのが緑健児師範である。緑健児師範は1991年の第5回全世界空手道選手権大会において、身長165cm、体重約70kgという小柄とも言える体格ながら、体重無差別のトーナメントで黒澤浩樹、増田章ら強豪選手を破って優勝し、小さな巨人と賞賛された。私も実際にお会いしてサインをいただいたことがあるが、緑師範は驚くほど小さかった。しかし、緑師範の前に立った時、異様な恐怖を感じたのを覚えている。この人と戦ったらどうなるんだろうか。どうしても考えてしまう。筋肉が高密度にがっしりしまった詰まったようなそんな体をしていた。

その技術は那須川天心選手などによって脈々と受け継がれている。つまり、RIZINの技術レベルにおいては、もともとパンチしか使わないウェイトが強さの決定的な要因となるボクシングから生まれてきた細かいウェイト制は必要ないのである。

少し話がそれるが、私は立ち技最強の格闘技はキックボクシング(正確にはムエタイ)だと断言する。しかし、それに限りなく迫っているのが極真空手である。むしろ、技術的には極真空手の方が上回っているとさえ考えるが、極真空手がどうしてもキックボクシングにかなわないのは、顔面打撃を捨ててしまったからである。

私が聞いているのは、第一回全日本オープントーナメントは顔面打撃ありで開かれる予定だったと言う。実際に大山倍達館長が教えていた空手、当たり前のこととして、顔面打撃ありの空手だった。これは当たり前の上にも当たり前すぎることで、日本人としては大柄な大山館長であるが、世界レベルで見たときに、さらに格闘家のレベルで見た場合は、小柄とさえ言える。大山館長が世界中で他流試合をし、勝って来れたのは顔面打撃を用いたからである。極真空手は絶対にこの事実を忘れてはならないと思う。極真空手の選手が、私はフルコンタクトルールで戦うことで忙しくて他のことをやる暇がないと言う旨のことをインタビューで言ったのを空手雑誌で読んだことがある。それを読んで何とも情けない気分になった。大山倍達館長の極真空手は今のトップファイターには伝わっていないのか?

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