総力特集 RIZIN15(33) 〜朝倉未来の脅威のディフェンス能力を分析する

いろいろ言いたい事はあるが、朝倉未来はまず目がいい。一言で目が良いといってもいろんな要素がある。まず動体視力が良いと言うのは確かだろう。しかし、それだけではこの異常なディフェンスは説明がつかない。感じたのはくそ度胸。このレベルになると一発一発の破壊力が半端ではないので、とにかく相手の攻撃が怖いし、攻撃が来ると攻撃に備えてわずかなりとも、たとえプロであっても体が硬直するものである。それによって歯を食いしばって打たれた時の耐えられようとするの本能である。ところがこの人間の本能というのが厄介で、0.0数秒間体の自由を奪われることになる。その結果として、かわせるはずの攻撃であってもかわせないと言う事態が生じる。とにかく不器用な私などにとっては最初から打たれることを前提で打たれ強さを鍛えるしかない。しかしこれは弱者の論理である。

朝倉未来という絶対の強者は信じられないことに相手の攻撃が着弾するその間際まで体を自由に動かしている。これはもうくそ度胸とかそういったレベルの問題ではなく、覚悟をも超えた、もう私には説明できない才能としか言えないレベルのものだ。

次に勘がすごくいい。相手が攻撃のモーションに入るか入らないかその刹那にはもう飛び退いている。私は相手の周りを無意味に回るサークリングにはほとんど意味がないと思っているが、私の理想はまさに朝倉未来が体現していて、相手の初動、あるいはその前の出るぞという気に反応して、動くなり、避けるなり、攻撃するからこそ、有利になるのであって、無意味にまわっても撃ち落としてくださいと言っているようなものだと思う。

あとは間合いの感覚が素晴らしい。

井上尚弥という天才ボクサーがいる。獲得タイトルは以下の通り。

第36代日本ライトフライ級王座(防衛0=返上)

第33代OPBF東洋太平洋ライトフライ級王座(防衛0=返上)

WBC世界ライトフライ級王座(防衛1=返上)

WBO世界スーパーフライ級王座(防衛7=返上)

WBA世界バンタム級王座(防衛1)

井上尚弥は間合いの天才で自分が攻撃する時は半歩踏み込み、受ける時は半歩下がるのだ。そんなの当たり前だろうと思うかもしれないが、井上尚弥は相手にそれを気づかれずにやる技術が異常にうまいものだから、次第に相手の距離感が狂ってくるという超絶技巧の持ち主なのだ。

井上尚弥の洗練された技術とは異なるが朝倉未来も距離感が素晴らしい。

そして1、2ラウンドは打たれたものの、3ラウンドは全く打たれなかったと言う事実からして、朝倉未来は1、2ラウンドで相手の間合いを学習したと考えられる。このことから推測される事は、朝倉未来の間合いを読む感覚は試合経験を重ねれば重ねるほど発達していくと推測され、将来的には1ラウンドからほとんど打たれないキックボクサーになるのではないだろうか?

RIZINはこれから世界を震撼させるであろう那須川天心、堀口恭司という2枚看板を獲得したが、朝倉未来には彼らにも劣らないほどのポテンシャルが感じられた。RIZINはすごい。特に選手の発掘能力が凄まじい。

あ、最後に、ケンカ屋を馬鹿にしてごめんなさい。

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