空手はなにも持たない手2

空手は何も持たない手であると言う事なのですが、人が手っ取り早く強くなるにはどうしたら良いかと言えば、刃物を持てばいいわけです。では刃物を持たないで強くなるにはどうしたらいいかというと手先、足先を刃物のように鍛え上げるという考えが出てきます。指立て伏せはその意味で非常に有効だと考えます。指立て伏せは中国拳法で言う所の硬功夫に当たります。

ここで中国拳法の硬功夫を紹介しましょう。前もって言っておきますが、硬功夫は一人で練習してはいけません。正しく練習しなければ障害に苦しめられる事になります。例えば「鉄頭功」は頭を鍛える硬功夫です。頭を武器化できれば、頭突きなど必殺技になりますが、これには蜘蛛膜下出血などの恐ろしいリスクが伴います。
心身を壮健にするための空手や拳法で体を壊しては本末転倒です。参考のために軽功も少し載せておきます。

「一指金剛法」少林七十二芸の一つ
少林七十二芸の一つに含まれる、硬功類に属す。
指一本を専門に鍛練する訓練法、毎日つづけて樹木などを指一本で突いて打つ、打つ力は順を追って強くしていく、樹木の次には煉瓦の壁、石版、鉄板などをつぎつぎに打っていく、練習の初めは指の皮がむける、指先が腫れたりするが、三年ほどで効果が現れる。

練習後には必ず薬水で手で洗わなければならない。薬水は川鳥、草鳥、南星、蛇床子、半夏などの薬を20種類を煎じたもので、この薬水を使わず「一指金剛法」の練習をすると身体に障害が起こると言われる。

「二指禅」
少林功法の一つ。硬功類に属す。人差し指と中指の力を鍛練する。初めの練習は両脚を壁に付け逆立ちし、両手で支える、その後徐々に片手で支える、四指、三指、二指、最後は一指に到る。二指で半時間前後身体を支える、その後は両手の二指を使って身体を数分間浮かせる事が最上である。

「大力法」
少林功法の一つ。練習時には折り重ねた桑紙を鉄釘で壁に打ち付け、初めは正月から毎日朝夕に両拳(姿勢と手法は制限しない)で交互に桑紙を撃打する。疲れるまでやれば、除夜までに功が得られる。また骨と皮の為に、食塩を入れたぬるま湯で手を洗うと、血気を融和することができ、皮膚がのびのびし、筋肉が増強する、また消毒、化膿止めの作用が有る。大力法の口訣には「中断するなかれ、怠ける無かれ、常におこない、時を待つ。

「上罐功」少林七十二芸の七十
少林七十二芸の一つ。 硬功類に属す。両腕のぶら下がる勁力、両手の握力を鍛練する功法。中に砂や石3斤(1.5kg)を入れた缶に縄を付ける、別の一端に直径6cmほどの丸い木を取り付ける。馬歩で立ち、両手で丸い木をつかみ、徐々に缶を引き上げ、徐々に缶をさげる、 しかる後に少しずつ缶の中の砂を増やし30余斤(約15kg)まで増やしていく、自由自在に30斤の昇降がおこなわれるようになれば、棒杭の上で練習すれば更に良い。

「爪力功」
少林功法の一つ。硬気功類に属する。手で掴む力を専門に訓練する。站馬歩の姿勢で、両腕を前に伸ばし、両手で別々の鉄球、または石球、あるいは壺の口などを掴む、つづいて両腕を前に押し出す、胸を広げる、球をほり上げ手で掴む、手首を旋回するなどの功法が有る、これらを組み合わせて一緒に鍛練する。

「双鎖功」少林七十二芸の二
少林七十二芸の一つ。硬気功類に属する。専門に両腕、両手、両拳と指の功夫を練習する。練習法は、両腕どおしで打ち合う、両手首どおしで打ち合う、両手の指を打ち合う、その後に両手、両腕を大腿部に打ち付ける。朝夕2回、これを行うときには21種類の漢方を煎じ打ち付ける所を洗う。

「玉帯功」少林七十二芸の六十二
少林七十二芸の一つ。硬気功類に属する。両腕を使い丸く抱える力を鍛える。両腕で大きな樹を強く抱きかかえ、持ち上げるように力を用いる、毎回馬歩の練功行う。その後、石の太鼓を持ち挙げ練習する、徐々に石太鼓の大きさを大きくしていく。

「布袋功」少林七十二芸の六十八
少林七十二芸の一つ。内功類に属する。腹部の柔らかくする功夫を専門に練習する。先に内気を練習すると、一二年後には腹が綿のように柔らかくなり、内気は鉄の如く硬くなる。その後横にした木に腹を押しつけ、押し出す、更にその木を太くしてゆき十年以上鍛練をくり返す。

「仙人掌」少林七十二芸の十四
少林七十二芸の一つ。硬功類に属する。人差し指、中指、薬指、小指を専門に練習し、これらの指で突き刺す力を鍛える。初めは四指で空を突き刺す、その後壁をゆっくり突き刺す、樹木を突き刺す、さらに石を付く練習をし厚い鉄板を突き指す。

「達摩渡江」少林七十二芸の四十九
少林七十二芸の一つ。軽功類に属する。
両手両脚に重りを付け、山道を走る。竹の籠に石を詰め、その縁を歩く、その後竹籠の中の石を少しずつ減らしてゆき、その縁を歩く。
砂地に布を敷きその上を毎日歩き、布に足跡
が付かなく歩く。吊した竹竿の上を歩く、その後縄を張りその上を歩く、さらに縄を細くして走る。

「竹葉手」少林七十二芸の十二
少林七十二芸の一つ。硬功類に属する。掌の力を専門に鍛える功夫である。袋に30余斤(約15kg)の鉄砂を入れ、木に吊し、掌で打つ、練習後には手を薬液で洗う、その後、鉄砂袋の重量を130斤前後(約65kg)まで増やしていく。

「撥山功」少林七十二芸の六十六
少林七十二芸の一つ。硬気功類に属する。手で提げる功夫を専門的に鍛える。地面に木の杭を埋めて、手で用いて抜き出す。最初は杭を浅く埋め、抜く力は小さい。次第に深く埋め、抜く
時には気力を費やする。練習時には左右交互に行う。

「臥虎功」
少林七十二芸の一つ。別名を「虎功」と呼ばれる。功気功に属する。手の指の力を専門に鍛える。先に身体を地に伏せ、手の五指と足の指で支える、その後に背中に三百斤余りの重りを乗
せておこなう。

「鉄布衫功」少林七十二芸の九
少林七十二芸の一つ。硬気功に属する。肩、背、胸、などを強固に鍛える専門の功法である。練習は反復して行い、聞く所に寄れば練功が成った時には刀や槍も跳ね返すとされる。

「鉄頭功」少林七十二芸の八
少林七十二芸の一つ。硬気功に属する。頭を強固に鍛える専門の功法。頭の頂点と額の両方を鍛える功夫である。練習時には頭に布を束で何重も巻き、軟鉄片を数巻きする。その後額部分を壁に打ち付ける、一年で効果が現れはじめる。

「鉄掃帚」少林七十二芸の十一
少林七十二芸の一つ。硬気功に属する。足の力を専門に鍛える。練習法は「鉄臂膊」に類似している。ただし足と手の違いがある。

「鉄臂膊」少林七十二芸の二十九
少林七十二芸の一つ。その他の各派の各方面も皆この功がある。硬気功に属する。別名「鉄扁担」とも呼ばれる。手と腕を専門に鍛える。
両腕を交互に用い木の幹に打ち付ける、最初は軽く次第に強くしていき、だるくなるまで行う。一日に数回、途中で止めては行けない。数年後、腕の筋肉は硬く強くなり功がなる。

「流星桩」少林七十二芸の二十六
少林七十二芸の一つ。硬気功に属する。全身に受ける打撃を耐える功夫。練習法は木の柱を立て、その回りを麻縄で巻く、身体の各部をそ
の木に排打、或切、或打、或踹、或踢などを行う。功は三年で成る。

「鉄沙掌」少林七十二芸の四十八
少林七十二芸の一つ。硬気功に属する。別名「鉄沙手」とも呼ぶ。
専門に掌の力を 鍛錬する。緑豆、花椒などを布袋に入れ、袋を台に乗せ、馬歩などの姿勢で掌心を上に向けて掌背で打ち付ける。手を
戻す時には手を拳にする、両掌を交互に行う。徐々に三年ほど行い、六~八千回行う。これを行う前後に数十種類の漢方薬を煎じた物で手をマッサージする事が必要である。

コメント